ブックタイトル2014

概要

2014

三人合わせて二百歳を超える”山暦五十年の山妖怪“と”まだまだ及ばない未熟妖怪“と”山妖怪修行中の筋肉修行妖怪“との五人が憧れの「槍ヶ岳」に行きました。天気上々、中腹から頂上まで紅葉真っ盛りの黄金錦街道のなか、「声がけ妖怪Ｋ氏」・「唯我独尊妖怪Ｔ氏」・「学究貧乏性妖怪Ｏ氏」に「未熟妖怪Ｈ」と「筋肉修行妖怪Ｉ氏」がお供の”実に楽しき“山行でした。２０１３年10月４日（金）／10月５日（土）夜行バス組三人と４日午後上高地入山の「徳沢」幕営組二人に分かれてのアプローチでした。バス組は夜中の雨の中、残念ながら「ゆったりシート」は満席で予約がとれず「通常シート」のため、全員ほぼ睡眠は出来ませんでした。とはいえ、「上高地直行」は便利で５日５時30分に上高地に到着しました。上高地バスターミナルレストランで、朝食を摂り、6時30分に出発。８時15分徳沢に到着、テントサイトでは幕営組二人がテント撤収・パッキングも終え、準備万端待ちで合流しました。Ｋ氏とは始めてお会いすることに近く、会う早々、度肝を抜かれたことは、近くのテントの夫婦連れと、旧知の友人のように、話をし、写真を撮っている。「あれ、徳沢までは誰かご友人と同行なのかな・・・。」あにはからんや、昨晩のテントサイトでの交遊で知り合ったとのこと。以降、横尾・一の俣・槍沢ロッジと”声掛け妖怪“の本領を発揮して、当たるを幸いの「道行声掛け」。12時00分前に槍沢ロッジに到着した後もロッジ内を縦横無尽に、「爽やかな声掛け」を掛け捲る”声掛け妖怪“に「未熟妖怪と筋肉修行妖怪」は「ただ唖然！」。到着直後の生ビールから始まり、酒一色の大宴会！楽しく・泥酔のひと時でした。なぜか小屋の中から、”声掛け妖怪“が、”学究貧乏性妖怪“が教鞭をとる大学の昔の教え子”山ガール三人組“を見つけ出し、一緒に大宴会。山ガールとお話が出来る機会に、ただ、ただ、一同”声掛け妖怪“に感謝、感謝・・・。この”快挙“は翌日の山頂でも交々（こもごも）の交遊となって、続きました・・・。大はしゃぎでと深酒のせいで夕食直後、後片付けもせずに爆睡。23時00分頃には気持ち悪くなって、目が覚めました・・・酩酊失礼。２０１３年10月6日（日）天気は当初予報では「曇り時々雨」、雨に濡れながらの山行を覚悟していましたが、４時00分起床、小屋の外は「満天の星」でした。６時20分、標高１８００Ｍの槍沢ロッジを出発。ババ平を経て、約１時間で２０９４Ｍの水俣乗越分岐を過ぎたあたりから、黄金錦の紅葉が目の前に拡がった。遠くには「中岳・大喰岳」を仰ぎみた槍沢カール一面が、「赤・黄・緑」様々な色合いとカールの”斑白い岩色“が相まった「天空の園」でした。一同、登りながら、写真を撮り、昔話に花を咲かせ、また写真を撮りながらも、面目躍如は”声掛け妖怪“。行き会う下山者に「爽やかな声掛け」をするとともに、”一定の法則内の女性“には”オヤジギャグ“を発し、”一定の法則内の女性“を連れたカップルには「紅葉、最高にきれいですね！でもご一緒の方の”キレイ“には負けますね・・・。」それにたまには”唯我独尊妖怪“から合いの手が入ります。”実に楽しき“山行は最高潮となり、登山道の整備は上々で、３０００Ｍ峰に登る道筋とは思えないほど、皆の口は軽く、いつもの「黙々歩く登山」とは一色違う山行でした。天気が良ければ、皆機嫌が良く、槍ヶ岳山荘泊まりの人々が次々と降りてきて、道を譲りながら、声を掛けあい「今日は最高ですよ！」。加えて”声掛け妖怪“が大活躍、他の四人も釣られて、後で考えると”思わず顔を赤らめる“オヤジギャグなどを言っていました。降りてくる人達の中には、山岳訓練中の「自衛隊パーティ」が四パーティほどいました。彼らにも、「いい男！」だとか、「物足りないコースでしょう」だとか、「お仕事ご苦労様」だとか、「どこからですか？」、「松本駐屯地」、「え、松本から歩いてるの？」だとか、極めて好意的に声掛けをしていました。未熟妖怪の感慨もひとしおだったのは、”たしかこの妖怪達は、昔若かれしころは「反体制」「反軍」だったよな・・・。“羽持彰（昭和49年卒部）2013年10月槍ヶ岳山行報告書＊三人の“山妖怪”との楽しき山行紀Saitama University Wandervogel ClubSaitama University Wandervogel Club 2Saitama University Wandervogel Club 2