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2016年8月18日(木)
白馬岳

1.年月日

  2016年8月18日(金) 天気 曇り一時雨
       19日(土) 天気 晴のち曇り
       20日(日) 天気 晴時々曇り

2.メンバー

  中村、古島(記)(中村、古島はS47年卒部)

3.時間

 8月18日
  14:00  猿倉発
  14:50  白馬尻小屋着
 8月19日
  5:40  白馬尻小屋発
  6:40  大雪渓下部
  6:50  大雪渓上部
  7:40  葱平
  9:20  白馬頂上宿舎着
  9:40  白馬頂上宿舎発
  9:55  白馬山荘着
  14:00  白馬山荘発
  14:10  白馬岳着
  15:00 白馬山荘着
 8月20日
  5:35  白馬山荘発
  5:45 白馬岳
  6:15 三国境
  7:10  小蓮華山
  8:10  白馬大池
  9:20  天狗原
  10:15  栂池山荘
  10:20  ロープウエー乗場着

4.山行内容

 8月18日、新宿8時発の「あずさ」で松本に向かう。八王子で中村が合流し、松本からは「しなの」に乗り換え白馬に到着する。白馬で昼食後13時15分のバスで猿倉に向かう。乗客は我々を含めて4人で思っていたより人が少ない。
 猿倉荘で登山準備を行い、白馬尻小屋に向かう。猿倉荘小屋の左手の登山道から登り始めると、しばらくすれば林道にぶつかり、谷の右岸に沿って進むとやがて林道は終点となり、再び山道となる。このころから小雨がぱらつき傘をさして進むと、10分程度で白馬尻小屋の前に飛び出す。猿倉から1時間弱で来ることができた。小屋の前から大雪渓方面が望めるが雪渓を見ることができず、今年の積雪の少なさが窺える。本日は白馬尻小屋で宿泊する。白馬尻小屋は冬期には解体し、山のシーズンに毎年組み立てるそうである。我々の部屋は3階の大部屋となったが、同室者は我々以外1人だけだった。
 朝起きて外を眺めると、天気は良さそうだ。小屋の前から眺める谷の下流は雲がかかっているが、朝焼けで上部が赤く染まっていた。天気予報によれば午後は崩れそうである。朝食を食べて早速出発する。谷に沿って灌木帯を進むと台地の上の大きなケルンの前に出る。本来ならば大雪渓の下部に当たるようだが、雪渓は全くない。登山道は沢の右岸につけられており、岩と砂の混じった登りづらい道を登って行く。沢にはやがって雪渓が現れてくるが、ところどころクレバスで寸断され、また崩壊しており、とても登れそうにない。ケルンから40分程でやっと大雪渓の登り口に着いた。
 大雪渓を見ると表面はスプーンカットになっており、登り易そうである。我々はトレッキングポールとノーアイゼンで登ることとした。登ってみれば想像通り登りやすく快適に進む。ただしクレバスが所々あり、近づかないように気を付けて登れば30分程で大雪渓を通過することができた。大雪渓の上は青空の下、谷の上部が見渡せる。ここからは岩と砂礫の登りづらい道を急登する。落石があるため葱平まで立ち止まるなとの標識があり、淡々としたペースで着実に高度を稼ぐとやがて大きな岩のある開けた場所に出てくる。標識はないのだがこのあたりが葱平なのだろうか。高山植物が広がるが、花の時期は過ぎたようで一面のお花畑とはいかない。
葱平を過ぎると本来は小雪渓のはずなのだが、ここも通らず進むことができた。このあたりからガスがかかってきて青空が見えなくなってくる。避難小屋を過ぎると稜線と白馬頂上宿舎が見えてきてあと一頑張りである。あたりは一面の高山植物だが、花の種類も少なく咲き終わった花が多い。7月末から8月初めの最盛期ならば色とりどりの高山植物が咲き乱れてとても素敵な場所なのだろう。谷に沿って階段のある道を進めば頂上宿舎が大きくなり、やがて頂上宿舎の脇に飛び出した。ここでしばし大休止。山岳パトロールの人がいたので話をすると「今年は大雪渓が小さく、クレパスもたくさんあるため、コース取りに苦労している。秋にかけてさらに悩ましくなる」と言っていた
 頂上宿舎からは尾根沿いに緩やかに登って行くと15分程で。白馬山荘に到着した。頂上はガスで見えない。受け付けが11時からなので、まるでスキー場のレストランのようなスカイプラザ白馬でまずは生ビールで乾杯する。パンとお菓子で簡単な昼食もとることにした。周りを見るとケーキを頼んでいる人がおり、小生もチーズケーキと紅茶のセットを頼んだが、なかなか美味しかった。
 白馬山荘は三階の2人ごとに仕切られた場所を充てられ、荷物を置いて談話室に行くとTVでリオオリンピックをやっており、陸上の400mリレー銀メダルの放送に何回も見入る。外は小雨でしばしウイスキーを飲みながら過ごした。
 14時頃に外が明るくなり頂上も見えてきたので、頂上に向かう事とする。緩やかな斜面を登って行くと、白に若干黄色みのかかったトウヤクリンドウと小さな白い花のイワツメクサのお花畑が富山県側の緩やかな斜面に広がり、清楚で美しい感じだ。頂上は信州側がスパッと切れ落ち、反対に富山側は緩やかな斜面で対照的である。頂上にはかなりの人がおり、代わる代わる山頂標識の前で記念写真を撮っていた。信州側が時々晴れると登ってきた大雪渓、明日向かう小蓮華山や日本海が望まれ、素晴らしい眺望である。富山県側は雲海に包まれているが、剣岳の頂上を見ることができた。下山後夕食の後8時頃には就寝する。
翌日4時前に起きだした人が多い。窓から外を見ると星が見えるので、天気は良さそうだ。今日のご来光の4時前59分に合わせて、皆さん山頂に向かっている。5時に食事をして早速出発する。昨日と同じように緩やかに登って行くと山頂の標識が見え10分程で到着する。山頂からの展望は、富山側は雲海で隠れ、剣岳、槍ヶ岳、穂高岳の頂上が雲海の上に浮かんでいる。鑓ヶ岳の先の信州側は南アルプス、富士山、八ヶ岳がかすかに見えており、また小蓮華山側はこれから進む尾根がしっかりと見え、栂池方面も見渡せる。360度全てを見渡せるわけではないが、素晴らしい景色である。
 頂上からは三国境に向けて尾根を快適に下りて行く。左手前方には頂上は雲に隠れているが雪倉岳が見えている。やがて三国境で雪倉岳への道を分け、更に下ると小蓮華山に登る鞍部に達する。振り返ると白馬岳の信州側がスッパリ切れ落ちた頂がそびえ立っている。ここから緩い登りを進み、小ピークをいくつか超えれば小蓮華山に到着する。小蓮華山からは尾根沿いの良い道を下って行くと、船越の頭となり砂礫交じりの緩やかな雷鳥坂を下ると白馬大池が見えてくる。想像した以上の池の大きさに少々驚く。しばし下れば、白馬大池山荘に着いた。このころからガスがかかり始め展望がきかなくなる。
 白馬大池山荘からは乗鞍岳へは安山岩の大きな石の上を歩いて行くが、非常に歩きづらい。微妙にバランスを取りながら岩の上を登って行くと、大きなケルンのある乗鞍岳に到着する。ここからがまた大変で、同じような大きな石の上を急激に天狗原に向かって下りて行く。幸い雪渓は溶けており、雪渓の横断はなかった。もういいと思う頃に天狗原の木道に着きホッとして一息入れる。天狗原からは道が良くなるかなと思っていたが、ジメジメと湿った道で滑りやすく歩きづらい。やがて栂池山荘が見えて来ると最後は木の階段となり、栂池山荘に到着する。栂池山荘からは5分程でゴンドラ乗場に着き、ゴンドラ、ロープウエーと乗り継いで栂池に下山する。栂池からは八方の湯に立ち寄り、温泉で汗を流した後白馬から東京に帰った。
 今回の山行は、天気にはまあまあ恵まれ、白馬岳の頂上での素晴らしい展望と、快適な稜線歩きを楽しめた。大雪渓が大分小さくなっていたことと、お花畑が最盛期を過ぎていたことが残念であった。やはり、お花畑を見るのなら7月初旬から8月上旬が最適なのだろうが、来年はこの時期はなかなか難しそうである。いつか良い時期に来てみたいものである。また、二人とも初めてトレッキングポールを使ってみたが、下りはバランスがとりやすく、足の負担も少なそうである。帰った翌日の太腿痛がいつもより少なかったような気がする。今後の山行でも使ってみたいと思う。
 さて、来年の夏はどこに行こうかな。

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白馬尻小屋
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白馬尻小屋からの大雪渓(雪渓が見えない)

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大雪渓

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大雪渓上部から稜線を望む

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葱平下部より大雪渓最上部を望む

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避難小屋上のお花畑

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避難小屋上のお花畑

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白馬山荘

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白馬岳頂上 (左 中村、右 古島)

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白馬岳頂上

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白馬岳から大雪渓の眺め

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小蓮華山(一瞬の晴れ間)

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雪倉岳方面

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頂上付近の高山植物(トウヤクリンドウ)

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頂上付近の高山植物(イワツメクサ)

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早朝の白馬岳からの眺め(剣岳、槍ヶ岳、穂高岳、南アルプス)

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小蓮華山手前残コルから白馬岳を望む

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白馬大池

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乗鞍岳


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